国連の「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(Sustainable Development Solutions Network=SDSN)」は19日、「世界幸福度報告書2021」を発表しました。
それによりますと、新型コロナウイルス感染拡大の影響にもかかわらず、フィンランドが4年連続でトップを維持。2位以下はアイスランド、デンマーク、スイス、オランダの順。アイスランドは昨年版の4位から2ランク上がり、昨年5位だったノルウェーは8位に下落した。ドイツは昨年の17位から7位に急上昇しました。
ASEANではシンガポールが32位と最も高い順位で、タイが54位で続き、61位にフィリピン、ベトナム79位、マレーシア81位、インドネシア82位、カンボジア114位の順。
東アジアを見ると、トップは台湾で24位。日本はタイより低い56位、韓国62位、香港77位、中国(大陸部)は84位でした。
今回で9年目になったこの報告書は、米ギャラップの世界世論調査「ギャラップワールドポール(GWP)」などに基づいたもので、1人当たりGDPや、社会によるサポート、健康寿命、人生の選択をする上での自由度、物質的な豊かさ、汚職の多さなどを算出して総合し、過去3年の平均値で順位を決めています。2021年版は2018年の調査に最新の20年の調査結果を反映させたもの。
なお、世界で最も幸福度が低いとされたのはアフガニスタンで、レソト、ボツワナ、ルワンダ、ジンバブエと続きました。
報告書の著者たちは、3分の1以上の国・地域で「悲観的な感情が非常に強く」みられたとし、新型コロナウイルスのパンデミックの影響を受けていると指摘。一方で22の国・地域では状況が好転し、一部のアジア諸国は昨年のランキングから順位を上げました。中国の94位から84位など。
報告書・著者の1人、ジョン・ヘリウェル氏は声明で、「驚くべきことに、各国の人が自分の生活について評価した結果、平均としては幸福度が低下していなかった」とし、「新型ウイルス感染症COVID-19は全員に影響する共通の外的脅威だと、大勢がみなし、それによって連帯感や仲間意識が高まったことが、理由の1つと考えられる」と述べました。
人口約550万人のフィンランドは新型ウイルスの感染者が7万人強、死者が805人と、欧州諸国の大半よりもはるかにうまくパンデミックに対処できており、「パンデミックの最中、人命と生活を守るのに役立つ、他者との相互の信頼関係に関する複数の指標で非常に高い順位を示した」と、著者たちは指摘しています。
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