CNNはこのほど、「世界の生鮮市場ベスト10」2017年版を発表しました。この中で4番目にタイのバンコクからオートーコー市場(Or Tor Kor Market、อ.ต.ก.)が選ばれました。
選出理由としては、市場内は清潔で明るく、タイ特有の珍しい野菜や果物、アジア各国からの輸入品が販売されているほか、海産物、菓子、調理済み食品などの買い物も気軽に楽しめる点が挙げられています。また、タイならでは料理が食べられるフードコートも魅力のひとつとしています。
現在のオートーコー市場がいつ改装されたかは知りませんが、私が覚えているオートーコーは、清潔感溢れるというよりは、昔ながらの熱気あふれる市場といった印象です。
さて、そのほかのランクインした市場を順にみていきましょう。
1.ボケリア市場(スペイン・バルセロナ)
(La Boqueria)
ボケリア市場の起源は、13世紀にブタを売買するためのマーケットだと考えられており、それが世界で最も素晴らしい屋外市場の1つに成長を遂げた。
同市場には、魚介類をはじめ、肉類やチーズ、青果を売る店が並ぶほか、スペインのハムや加工肉を専門に扱う小規模の豚肉店も数多く存在する。市場の中には、新鮮な魚介類や地中海料理が味わえる小さなグルメレストランもある。
2.築地市場(東京)
(Tsukiji Fish Market)
築地市場は世界最大規模の魚や海産物の卸売市場で、安価な海藻から高価なウニやキャビアまで400種類以上の海産物が売られている。この市場の特徴は、世界中のレストランに新鮮な魚を提供している点だ。
同市場は東京の観光名所の1つになっており、観光客が夜明け前に同市場に集まり、活気あふれる巨大マグロの競りの様子をじっと見詰めている。
3.ユニオン・スクエアのファーマーズ・マーケット(米ニューヨーク市)
(Union Square Farmer’s Market)
1970年代に、小規模なマーケットがスタートするまで、ニューヨークのユニオン・スクエアは犯罪多発地帯だった。そこに誕生したファーマーズ・マーケット(農家の市場)は、今や世界最高の市場の1つにまで成長した。
ピーク時には地元農家の販売店をはじめ、魚やパン、肉を売る店が140軒以上並び、6万人以上の買い物客でにぎわう。また有名シェフによる料理の実演や、地元の子どもたちを対象とした見学会、堆肥化などに関する教育プログラムなども行われる。
5.セント・ローレンス・マーケット(カナダ・トロント)
(St. Lawrence Market)
セント・ローレンス・マーケットにくれば、カナダで最も素敵な買い物を楽しめるだろう。新鮮な野菜や自家製のパイ、焼きたてのパン、鹿の肉など、オンタリオ州で栽培、製造された製品が販売されている。
この市場は通りを挟んでノースとサウスに分かれており、ノースマーケットでは毎週土曜日に地元農家が旬の有機農作物を販売している。サウスマーケットにも120軒以上の店が並び、オンタリオの寒い気候では育ちにくいトロピカルフルーツやアボカドなどの輸入品が売られている。
6.バラ・マーケット(英ロンドン)
(Borough Market)
ロンドンのサザーク地区にあるバラ・マーケットは、1755年から運営されているロンドンで最も古い青果市場で、主に地元で取れた野菜や果物、自家製のチーズやパンが販売されている。ここは卸売市場で、ロンドンの多くの最高級レストランに食材を提供しているが、毎週、木・金・土の3日間だけ一般開放される。
7.クレタ・エヤ・ウエットマーケット(シンガポール)
(Kreta Ayer Wet Market)
クレータ・エア・ウェットマーケットはシンガポールのチャイナタウンにあるとても衛生的な生鮮市場で、新鮮な野菜をはじめ、生きたカエルやカメ、漢方薬、豆腐製品などが販売されている。マーケットの2階には地元料理が味わえる屋台市場もある。
8.ランカスター・セントラル・マーケット(米国・ペンシルベニア州ランカスター)
(Lancaster Central Market)
1730年代に開設された同マーケットはペンシルベニア州ランカスター郡にある米国で最も古い農作物市場の1つで、自給自足の生活を送るアーミッシュの人々のコミュニティーの中心に位置する。現在も人気があり、アーミッシュの共同体で手作りされた製品や食品を求めて多くの観光客が集まる。
9.プロヴァンス市場(フランス・アンティーブ)
(Marché Provencal)
アンティーブの旧市街に位置し、フォアグラや蜂蜜、新鮮なラベンダー、ワイン、チーズ、果物の砂糖煮、香辛料など、プロヴァンス地方で製造・加工されたさまざまな食材が手に入る。午後には地元の芸術家がやってきて、陶磁器や木彫り、絵画などの作品を展示する。
10.九龍ウエットマーケット(香港)
(Kowloon City Wet Market)
このマーケットには、新鮮な輸入肉や生きた魚、良質な葉野菜などの最高級食材を求めて、多くの旅行者や地元の人々が訪れる。マーケットの周辺にもタイの食品の専門店など、多くの高級食品店が並ぶ。マーケット内には広東料理やタイ料理が食べられるフードコートもある。
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コメント
チェンマイのムアンマイ市場やワローロット市場と比べると、なんかオートーコー市場ってタイっぽくない雰囲気なんで行ったことないです。
世界の市場と横並びで比較するとそういう「タイっぽくないところ」が評価されてこういう結果になるんでしょうね。
<Tui☆さん>確かにオートーコー市場は、そこだけ区切られた場所という感じで、街中に溶け込んでいるほかの市場とは違う感じがします。ましてや、今のオートーコー市場は新しくなったので、余計そう感じるかもしれません。